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喫茶ま・ろんど

TSFというやや特殊なジャンルのお話を書くのを主目的としたブログです。18禁ですのでご注意を。物語は全てフィクションですが、ノンフィクションだったら良いなぁと常に考えております。転載その他の二次利用を希望する方は、メールにてご相談ください。

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ゆでたまっ!五個目 イロモン馬鹿ら2

「さて。まずは日本史か」
 問題を出せと言われてもなぁ。苦手な教科だし、どんな問題を出せば良いかなんてさっぱり分からん。取り合えず無難にいくなら――。
「年号……かな?」
「お安い御用さ。耕也の精通記念日。初オナ記念日。初夢精記念日。なんでも任せて!」
 日本史だっつってんだろうが。いや、違う。だからそうじゃなくて。
「何で貴様は、出会う以前の事象を把握しているんだ」
「愛ゆえに」
 答えになってねぇ。
「彰さん、お幾らで教えていただけますか?」
 買うな買うな。
「三十万、かな」
 高ぇ。
「思ったよりお安いですのね。明日にでもキャッシュでお持ちいたしますわ」
 契約成立しやがった。
「よし。これで没収されたビデオカメラが補充できる」
 よし。近日中にリフォームするか。
「あらあら。私の仕掛けたカメラがあるのに、これ以上どこに仕掛けるというのですか?」
 よし。二人が帰ったらリフォームしよう。
「ふふん。僕に言わせれば穴だらけだからね。僕なら、例えリフォームされようとも見つからない場所に、今も三台は隠してあるよ。それも、耕也の裸体が確実に拝める角度でね!」
 ……いっそ引っ越すかなぁ。

「はい。じゃあ、適当に教科書の年表から物事を二十個言うから。十秒以内に年号を書いてくって形で。正解数の多い方が勝ちだ」
「性回数で勝負するんだね。任せて!」
「性回数なら私も負けませんわよ!」
 なんだろう。二人と俺の間に壁が見える。越えたくない壁が。
「よし。じゃあ第一問――」

「二人とも全問正解だ……」
 普段の言動を見ているとなんでこの世に存在しているのか分からなくなるけど、黙ってると二人とも優秀なんだなぁ。
 しかし、心の底から悔しいのはなんでだろうか……。
「ふふん。年表暗記なんて基礎中の基礎だからね。語呂合わせを使えば簡単にマスターできるよ」
 語呂合わせ? あぁ、あれか。良い国作ろう鎌倉幕府とかの。
「あら、彰さんたら。そのような暗記方法を使わないと覚えられませんの? テストの最中にいちいちそんな事を考えていては、タイムロスになりましてよ」
 うーん。でも、俺みたいなやつにはそういう暗記法は便利だよなぁ。これを機に聞いておくのも良いかもしれない。
「ちなみに彰。平安京はなんだっけ?」
「泣くよ喘ぐよ平安女。七九四年」
 ………………。
「……鎌倉幕府は?」
「良いクンニが枕も濡らす。一一九二年」
「……平城京遷都」
「なぁ、入れても平常心でいられるか? 七一〇年」
「……本能寺の変」
「行け! 耕也に本能で突進だ! 一五八二年」
「……関ヶ原の戦い」
「淫夢が丸々セク(ヶ)ハラ。一六〇〇年」
「……天保の飢饉」
「いや! 散々出したのにまだ珍宝がキンキン! 一八三三年」
「私の負けです」
 ええー。
「彰さんは四六時中、いついかなる時も性に貪欲ですのね。それなのに私と来たら、生真面目にごくごく普通の勉強をしてしまって……。勝負の間、性のイメージが頭から完全に消えておりました。その時点でこの勝負、私の負けでございますわ」
「ふふふ。点数を取ることのみに囚われ、魂を勉強に売ってしまうとはね。まさしく未熟! 早計! 包茎! 軽率! 迂闊! ……だよ!」
 一個関係ないのが混じっている。
 つまりアレか。年中脳に虫が沸いている方が優秀というわけか。二人の故郷の星では。
「返す言葉もありませんわ。私は……。私は……!」
「小春ちゃん。嘆くことはない。だって、君は気付いたじゃあないか。自分の過ちに」
 お前も早く気付けよ。存在の過ちに。
「あ、彰さん……」
「そして、気付いたって事は、成長したって事だよ。小春ちゃんは今、確かに、この僕に一歩近づいたんだ。だからほら、涙を拭いて」
「ありがとう……ございます」
「さぁ。二人の勉強会を始めようじゃないか。手取り尻取り教えてあげるから、僕に続いて復唱してごらん」
「はい!」
 どれ、終わるまでニュ○トンの続きでも読むかな。ほほぅ。恐竜絶滅の謎に迫る最新理論か。どれどれ。
「イったパンツは絞ると愛液滴る! 一八二八年。シーボルト事件!」
「イったパンツは絞ると愛液滴る!」
「イクイク! 下のお口で食べると最高に乱れちゃう! 一九一九年。ベルサイユ条約!」
「イクイク! 下のお口で食べると最高に乱れちゃう!」
「彰様にはとても敵いません。負けを認めますわ! 二〇〇九年。小春ちゃん敗北!」
「あ、彰様にはとても敵いません。負けを認めますわ?」
「耕也様からも身を引きます。どうかお二人でお幸せに! 二〇〇九年。彰君完全勝利!」
「……ドサクサ紛れに関係ないこと言わせないで下さいまし」
「……ちっ」
「彰さん、意外と黒いですわね……」
 んー。この辺の記事は正直過去の焼き直しかなぁ。結局恐竜が絶滅した理由については断言できてないもんなぁ。
 ……お。終わったっぽい?
「はいはい。彰の勝ちで良いのね? それじゃあ次行くよー。次。次は化学だっけ?」
「うぅ。最近耕也が余裕だ。ちょっち寂しい……」
「その余裕が素敵ですわ……」

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コメント


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年号で笑い死ぬかと思った 章様すごいなぁ…

| URL | 2009-08-02(Sun)07:49 [編集]


その覚え方はないだろうw
普通ならそのまま そっち方面に頭がシフトしてしまって
勉強できそうに無い。恐るべし彰ちゃん。

つーかその年齢でキャッシュで諭吉さん30枚もっている小春さんは何者だ。


もあ | URL | 2009-08-02(Sun)18:08 [編集]


>名無しさん
今回のゆでたまは、あの年号こそがポイントだったと信じております。
そこで笑い死んでいただけたのであれば、まろんどさんは本当に本望でございますよ(ぉ

>もあさん
コメントありがとうございます。
敢えて一つ突っ込みを入れるとしたら
「その語呂合わせを覚えるのにかけた時間、普通に勉強した方が良いんじゃ」
です(ぇ

小春さんはー……ほら、口調があんなだし、きっと良い所のお嬢さまなんですよ、たぶん(怪

まろんど | URL | 2009-08-02(Sun)19:24 [編集]